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山岸 眞弥

過剰受容器官

Title:過剰受容器官
Material:ステンレス、鉄
Size:H850 × W500 × D400 mm

この作品は、他者からの影響によって、自己が失われていく様子を表現しました。

現代では、多様なメディアを通して、様々な立場の人の主張や生活を見たり、聞いたりすることができます。発信されている情報の中にある、他者の価値観は、無意識の内に、自身の中に取り込まれています。蓄積された他者の価値観は、気付かぬ内に自己を侵食していくのです。

私はこの一連の現象を見た際に、視覚や聴覚などの感覚器官と同じようなものが、精神にも備わっていると思いました。その器官は、大量にある他者の価値観を、全て受け入れることによって、過剰に反応しています。

自己の存在を顧みず、他者を肯定し過ぎることは、自己を喪失させる器官を、機能させ続けているのではないでしょうか。

山岸 眞弥

Artist:山岸 眞弥 Maya Yamagishi

私は人間の中にある共通性を探るため、作品制作をしています。そのために、人の内面を通して社会を観察し、鑑賞者の日常の中に、ふと一つの疑問を想起させるような表現を探求しています。
素材は主に金属を使用し、その特性を活かして、有機的かつ生命感のあるかたちで表現しています。

-経歴-
1995年 石川県金沢市生まれ。
2017年 大阪芸術大学芸術学部工芸学科金属工芸コースを卒業。
2018年 会社員として金属加工に携わる。その後、退社。
2022年 金沢美術工芸大学美術工芸大学院研究科彫刻専攻修士課程に入学。

-展示歴-
2022年
金美選抜展(金沢流通会館2階小ホール/ 石川)
内灘闘争-風と砂の記憶 2022-(着弾地観測所跡/石川)
グループ展 「選択の行方」(GARERIE SOL/東京)

2023年
金美選抜展(金沢流通会館2階小ホール/ 石川)
金沢美術工芸大学彫刻専攻で学んだ作家たち vol.3 FINAL(GALERIE SOL/東京)
第 79 回現代美術展委嘱の部 出品(金沢21世紀美術館/石川)
グループ展 「Melting Pot」(ギャラリーいろはに/大阪)
個展 「声と植物」(ギャラリーしらいと/石川)

-受賞歴-
2015年 堺市展立体彫刻部門 佳作
2021年 第 77 回現代美術展一般の部 最優秀賞  
2022年 第 78 回現代美術展一般の部 最優秀賞

Instagram:https://www.instagram.com/my_menme/?igshid=MmIzYWVlNDQ5Yg%3D%3D