Title:焔(ほむら)
Material:木製パネル、天竺綿布、岩絵具、墨、サンドマチエール、盛り上げ胡粉
Size:H910 × W727 × D70 mm
京都の東寺に行った時、真っ黒に、焼け焦げた四天王像を目の前にした。
いかに身を焦がそうと、邪鬼を踏みつけにするその足は力強く、何かを訴えるような立ち姿に震えるような衝撃を受けた。
それはまさに、今の世に対しての怒りを、体現したかのように思えたからだ。
四天王は、「国を守護するもの」であり、その中の一人の持国天は「国を支える」役割を持つ。
絵の画面下の大砲や戦車たちは、今の時代を表したものだ。人や自然のみならず、全てを灰にし、破壊する。
国同士の緊迫した関係や、諍い、争い。それだけでなく、私たちの生活を一変させたコロナ禍での影響。
この絵は、あらゆる物事に対して、行き場の無い人々の怒りと、これからの平穏な生活を願い、描いた。
Artist:岡部 仁美 Hitomi Okabe
1993 埼玉県東松山市生まれ
2016 京都造形芸術大学 日本画学科卒業 京都造形芸術大学 大学院 ペインティング領域入学
2018 京都造形芸術大学 大学院修了
(経歴)
2016「大山佳織×岡部仁美 二人展〜水鏡〜」
ギャラリー恵風 / 京都
2018「日本画グループ展・京都造形芸術大学〜糸を手繰るように〜」
鵬休堂ギャラリー /京都 阪神梅田本店 /大阪
「画心展」佐藤美術館/ 東京
「画心展 小品展」 東京九段耀画廊 /東京
2020 「月刊美術・美術新人賞デビュー2020」入選
フジヰ画廊 / 東京
2022 「MONSTER Exhibition新しい怪獣展2021」入選
渋谷ヒカリエ8/COURT /東京 Galerie Grand E`terna / フランス・パリ
「MONSTER Exhibition新しい怪獣展2022」入選
渋谷ヒカリエ8/COURT /東京
「Brain Brunn GALLERY ART AWARD 2022」入選
Brain Brunn GALLERY /東京
2023 「Brain Brunn GALLERY ART AWARD 2023」入選
Brain Brunn GALLERY/ 東京
「永井画廊 公募 日本の絵画2022」入選
永井画廊公式HPにて作品公開
これまで、自然と人間の関わりをテーマにして制作してきたが、今は現代社会に対する疑問、 生きづらさや不安を抱え込みながらも、今を生きる人達。私達が今をどう生き、向き合い、どこへ向かうのかを考えながら制作をしている。
今の複雑な国際社会、未来に向けての人々の願い。悲しみ、喜び、楽しさ、怒り。 そういった心に寄り添いながら、絵を描いていきたいと思う。