Title:Back to 1997
Material:デジタルプリント
Size:H660 × W760 × D35 mm
私の息子は重度心身障害児と呼ばれる子どもです。
彼を連れて街を歩いていると様々な視線を感じる。
別に悪いことをしているわけじゃないんだし、どうせ普通の格好してたって見られるんだったら、こちらも見られてテンションの上がる格好で好きにさせてもらいます。っていう、私たちなりの抵抗を私はこの写真で表現したかった。
私が17歳の頃は、顔黒ギャルたちが街を闊歩していた時代で、私は彼女たちの自由な姿に憧れた。でも、もしかしたらあの顔黒ギャル達だって、本当の自分たちをカモフラージュするためにあのメイクをしていたのかもしれない?なんて息子にこのメイクをほどこしながら考えていたら、好奇の視線を向けられる息子の姿に一番後ろめたさを感じているのは私自身なのかもしれないと思った。
テーマの「怪獣」は当初私たちに好奇の視線を投げかける人々を想定していたけれど、制作していくなかで本当の怪獣は私自身なのかもしれないと気付かされた。
Artist:山本 美里 Misato Yamamoto
医療的ケア児とその家族についてを主に撮影、作品制作を行なっています。
「透明人間 -Invisible Mom-」
2021年
林和美写真画廊/東京
2022年
府中市市民ギャラリー/東京
札幌駅地下歩行空間チカホ/札幌
静岡市民ギャラリー/静岡
国立駅旧駅舎/東京
2023年
galerie SPUR/大阪
しあわせの村/神戸
道の駅 宮地岳かかしの里/熊本
大分アートホール/大分
藤沢市民ギャラリー/神奈川