高橋 とおまる

うつしみの八咫烏

うつしみの八咫烏

木材

自然災害や新たな疾病は古来より人智の及ばない領域にあるものとして恐れられ、遭遇してしまった私たちを一瞬のうちに悲嘆と失望、憤りさえ感じる場所へ連れ去ります。
しかし、その世界の淵で何処を向くかによって、それぞれの人がその後に見る風景は異なっていきます。
“神の領域”からの使いとして、迷った人を導いたといわれる八咫烏(ヤタガラス)。先行きが見通せず迷い多き今、その現代の姿を自分なりに解釈して制作してみようと考えました。
『現身の八咫烏』はある方向を指しています。あなたに何かを示したように見えたでしょうか?
そもそも八咫烏とは、あなたの中へ、ゆったりと舞い降りてくる境地、覚悟そのものではないでしょうか?
迷っている人が一歩踏み出す決意を、自分がどんな景色が見たいのか改めて考えてみる機会を作品がわずかでもつくれたなら幸いです。

高橋 とおまる

高橋 とおまる Tomaru Takahashi

産業用装置製造企業の調達部勤務の傍ら、さいたま市岩槻区で街おこしの活動にも参加。「三楽斎の犬槻丸 歴史ものがたりの会」を妻・真理以・とともに主催。岩槻黒奴保存会会員。

戦国時代の岩付城城主・太田資正が使用したといわれる伝令犬をキャラクター化した「槻丸」を立ち上げ、立体像の制作を開始。
2019年にNPO法人岩槻まちづくり市民協議会とともに歴史関連の講演イベントや地元の木目込人形の型をもとに伝令犬を子供たちと創るワークショップを開催。
埼玉県県展に木彫彫刻を初出品し初入選。

https://tsukimaruproject.jimdofree.com