狭小弐面接道勾配結合体(幼生群)
紙、パネル
建築の設計過程で制作した1/200スケール・エスキス模型の再構成。
標本を模した造形物と、その世界観を補完する架空の論文からなる。
建築物を “Kaiju” になぞらえ、作品の世界では「阶兽<カイジュウ>(階をもつ獣)」と呼称させている。
建築物それ自体のKaiju性もさることながら、前段階であるエスキスにもKaiju性が潜んでいる、と言えないだろうか。
大地に生ずる人造の巨大な生命体をめざし、複数のパラメータを操作して、増殖の様相を呈するプロトタイプを制御しようと試みる…。
そのような光景が目に浮かび、作品として表現してみようと考えた。
…そのような作者の意図に留まらず、建築のKaiju性については見る人に委ねるのが良いとも思う。
淡々と、普段、建築模型で使用する材料と手法で仕上げた。
森 拓実 Mori Takumi
1988年生まれ
大学院で建築学を専攻
2020年現在、名古屋市内の建築設計事務所に勤務