斎藤 実喜

Source of monsters

ケント紙、アクリル、ボールペン

【情報がうねり前進だけを続ける現代社会は、
人間本来の存在意義からは目を背けさせ、
ネットの乱用は人の感性を暗く鈍らせる。
それに気付けるのは変化が生まれた今しかないのでは。
Monsterが本当のMonsterに問いかけている様に感じる。】

本格的に絵の道に進み壁にぶち当たった時、なぜそこまで描きたいのかを自分に問いかけ、
出た答えは単純にストレス発散でした。
私は少し特殊な家庭で育ち、周りの子より少し我慢する事が多く、
子供の頃から負の感情を溜め込む癖がありました。
大人になっても簡単に変える事はできず、何かで発散しないとと無意識に向かった先が絵を描く事でした。

絵を描く事は自分にとって精神安定剤の様なモノです。
派手なカラーリングと抽象的なモチーフを使い、奇抜な絵を描く事で負の感情を発散させています。
そしてこの公募展を知った時、Monsterという言葉が今の自分の画風と合うなと思い応募しました。

負の感情は溜め込むとよくない、でも今の社会はなんとなくそういった気持ちは見過ごされ、
ポジティブに前進する事だけが良いとされている様にも感じます。
小さなストレスでも溜め込み続ければ、やがて大きな何かを生み出してしまう。
それは何らかのMonsterとなるかもしれない。
でもそういった個々の気持ちを無視し、止まる事を許さない現代社会こそ本当のMonsterなのでは。

ただ、今年のCOVID-19パンデミックにより世の中がストップし、
今まで前進だけを考えてきた社会が少しずつ変わってきています。
経済に甚大な被害を与える一方、個々の人生観が見直され、世界各地で空気が良くなった時期もあります。
COVID-19がMonsterなのか、この変化はマイナスなだけなのか、
今後の生き方に少なからず影響を与える事となるのは間違いないと思います。

斎藤 実喜

斎藤 実喜 Miki Saito

2018  デザインフェスタvol.47,48出展
2019  第8回クリエイターEXPO出展
2019  壁紙・リメイクシートオンラインショップ「Harokka」クリエイター登録
2020  「monster exhibition 2020 」参加
         「10th DISCOVER THE ONE JAPANESE ART 2020 in Paris」参加予定
2021  「第26回 日本の美術 全国選抜作家展」参加予定

https://mkstgallery.wixsite.com/mysite

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