KAN-SU

甲虫飛翔
銅線、カラーワイヤー

甲虫よ、大地を踏みしめて、吠えろ、唸れ、そして羽ばたけ
この作品は、実在する節足動物を題材にしたワイヤーアートだが、怪獣やクリーチャーの姿を頭の中でイメージしながら制作に取り組んだ。虫のフォルムが、他の生き物よりもスタイリッシュで魅力的に感じた事がきっかけである。実際に映画やゲームの世界でもモンスターや怪獣のモチーフとして、度々採用されている。そんな虫たちが醸し出す躍動感や生命力、圧倒的な存在感を、自身が抱く「怪獣」のイメージとワイヤーという素材を組み合わせる事で、より深く濃密に表現したかった。 この作品は、羽の他に足、前羽、触覚、頭など、多様な部分の可動ができ、展示の際に、威嚇や飛翔等、様々なポーズに調節する事が出来る。単なる置物ではなく、自在置物とでも呼ぶべき、「可動」と「造形」の両立も、重要なコンセプトにしている。この作品を通じて、見る者がその迫力を感じ取ることにより、他愛もない小さな虫さえも「怪獣」に変貌し得るということを伝えたい。

KAN-SU
自分はどうしようもなく怪獣が好きだ。子供の頃からアルミホイルや粘土を使っては他人にはよく分からない様な、異形の生物を制作し続けてきた。私にとっての怪獣・怪物とは、自身の一部であり日常、家族、同胞、相棒、アイデンティティ、自信、それら全てを内包している。己の自己満足で終わらせるのではなく、どのように他の人間に自身の「好き」を伝えれば良いのかを、常に考えながら制作してきた。人には誰しも、他の人間とは違う感性がり、そこにはこの世に二つとない魅力や斬新さ、新しい創造を生み出す可能性が眠っている。作品を通じて、それらの想いが魂にまで響くような表現を目指していきたい。
1991年9月16日生まれ
2018年 大阪芸術大学 工芸学科 卒業
現在インスタでワイヤーアート、アルミホイルアート等の投稿、及び制作動画を公開している。

・活動歴
・『ビック・アイアートプロジェクト2013 入選作品展』にてワイヤーアート実演@東京渋谷Bunkamura Box Gallery(2014)
・ビッグ・アイ(国際障害者交流センター)バリアフリープラザにて、崔廣修作品展『生物造形群』開催(2014)
・大阪府立大型児童館ビッグバンにてワークショップ『摩訶不思議!?アルミホイルアート』開催(2015)
・受賞歴
・ビック・アイアートプロジェクト第3回作品募集2013 秋元雄史賞受賞(2013)
・第五回韓・中・日障害者交流展 特別賞受賞(2014)
・第67回三軌展 彫刻部門にて『力ある者』入選(2015)

http://choe-kwangsu.com/