Title:音符の出力エラー
Material:デジタルプリント
Size:H860 × W614 × D12 mm
音符をオタマジャクシに例えるのは世界各国で見られる現象ですが、この度、音符の出力エラーでそのオタマジャクシがモンスターに変異してしまったようです。曲名からその正体は同じ両生類のウーパールーパーと判明しましたが、楽譜のスタイルは約1000年間も横線に黒塗り記号だったため、音符たちも色を求めて進化を遂げたのかもしれません。
音符は楽譜世界の原子であり、そのほとんどは生涯に一度、1秒にも満たない刹那のスポットライトを受けて消えるという運命です。そんなミクロの世界にも顔があることをモンスターは主張します。演奏家はどんな風に弾いてくれるのか、万が一ミスをして違う音を弾かれはしまいか、自分は誰かの心を揺らす一音になれるのか。そして今も俺を弾いてくれ、弾いてくれと熱視線を送ってくるのです。
Artist:IROFUER
作編曲に取り組む中で、世に出ているデザイン楽譜、楽譜アートが全て手描きであることに気づき、デザインのカスタマイズが可能な楽譜作成ソフトの開発を始めました。アートだけでなく、出版用に可読性、実用性を考慮した楽譜も作成可能にしており、白黒の伝統的なデザインから自由な拡張を行った「色譜(IROFU)」という新しいスタイルの楽譜の定着を目指します。
知る限り世界初のニッチな取り組みとなりますが、楽器店の楽譜コーナーが色とりどりのアートであふれる日まで、順次作品制作、テクノロジー提供を行っていきたいと考えています。