Title:safety kit
Material:合皮、キルティング、ファー、天然石
何年も前避難所での様子をニュースで見た時、当時は離れた場所にいたはずの私が強いストレスを感じた記憶があります。その後美術史の課題で人の暮らす家として最低限あるべき姿を調べていた時の記述が今回リンクしsafety kit のmonster制作に至りました。
物理的に身を守ることの他に、内側からの崩壊も免れなくてはならないと感じています。全ての人権問題に通じると思いますが、健康に周囲環境と合わせて暮らしていくために大切なのは、誰にも過干渉されるべきでは無い独立した一人だけど、それは孤立という一人ではないこと。そんな時に有効な手段として考えるのは自分の味方を自分で作れて他人に依存しすぎないことだと思います。
守るべきもの、または守ってくれるものの依代がある時、人は強い意思を持ち予想し得ない強い力を発揮します。その逆で、どんなに物理的に豊かであろうとも、問題のない生活が送れようとも、それは生き抜くに足りないサポートな場合もあります。
もし人々が成長していく中でもdoudouのような存在を持ち続けられて、それで各々が少し強くなれたなら、減っていく問題もあるかもしれません。そんな社会なら「貴方の人生のお話をお聞かせください。フルオーダー・完全オリジナル・正真正銘あなただけの相棒を実現します!」なんてお仕事がしてみたいですね。勿論、今回のように多少の実用性も備えて堂々と一緒にいられるようにしてあげたいです。
to you dear
This bag becomes a cushion to protect from rubble,
become a pillow that wipes the tears of sleepless nights,
may it serve as a shield for your heart at the place of refuge.
I hope you and this monster with a full stomach can live together.
Love.
大切な貴方と、貴方の大切な相棒に愛を込めて。
Artist:緋羽 hio