荒御魂
楮、楮がら、煤、弁柄
白さの追求ゆえはじかれていった素材達。
伝統の和紙の世界は、白さを最上級としている。
その過程で、はじかれ、使われず、ゴミとされる素材達の逆襲。
天照大神もいれば祟り神もいる八百万の神々の世界は、
紙の世界でも映し出される。
祟り神は、荒御魂であり畏怖され忌避される存在だが、手厚く祀り上げることで強力な守護神ともなるのだ。
自然にいらないものはない。
使い道を知らないだけだと。
荒ぶる神を生かすも殺すも自分次第だと。
ころなの世に送る荒御魂。
千田 崇統 Senda Takanori
岐阜県生まれ
2011年より美濃手漉き和紙職人として日々研鑽を行う。
2019年より己と和紙の可能性を広げるべくアートとしての表現を始める。
https://www.sendatakanori.jp