刻の忘れ物 (Still Life)
トカゲ皮に電子基板、人工芝、ワイヤー / 紙にリトグラフ
【STATEMENT】
「生物と無生物のあいだ」というキーワードを基に、自然が織りなす普遍的なかたち、ライフスタイルや(生活の)リズム、 それは現代と原初的な無意識の狭間で姿を変え、単純なかたちへと抽象化・再構築し、多種多様な文様や象徴的アイコンとして 画面に表出されます。人と人、人と自然、そして社会との関わり方について作品制作する過程において再考し、 それを絵画における創造性や追求性をひとつの糸口として体現することを試みています。
―東京藝術大学大学院版画第一研究室修士2年 植田 爽介
【Essay from the Professor】
植田爽介は有機的な存在と無機的な存在が交じり合う瞬間を視覚化する術を模索している。彼は現代アートという領域の中で、 版画技法や増殖、複製技術を用いて特異な形状表現をかたち作る事で、その作品の概念的な文脈を描き出している。彼の作品はまさしく知識と情動、自然と人工物が交錯する地点に位置しており、その境界を曖昧にしている。 AI 技術と生命に対する知識の進歩が我々自身の存在定義を不明瞭にしたように。
―東京藝術大学大学院版画第一研究室准教授 ミヒャエル・W・シュナイダー
植田 爽介
1994年香川県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻版画第一研究室在籍。「生物と無生物のあいだ」というキーワードを基に、版画技法や複製技術を用いて有機的な存在と無機的な存在が交じり合う瞬間を視覚化する。2016年度三菱商事アート・ゲート・プログラム奨学生。2017年ブラティスラヴァ美術大学に交換留学、ERASMUS+スカラシップ受領。2018年公益財団法人クマ財団第2期生。fearless × Sosuke Ueta Collaboration Project (ネフェルティティ東京・西麻布)など。
Web https://sosukeueta-art.jimdo.com/