岡部 仁美

祈(いのり)

Title:祈(いのり)
Material:木製パネル、天竺綿布、岩絵具
Size:H410 × W318 mm

日本神話を取り込んだ絵になっている。

秩父の山地にはかつて狼が住んでいた。神社ではお犬様と言われ、狼が祀られることがある。
埼玉の三峰神社では、狼がヤマトタケルを道案内したと言われる。

描かれている白鳥は、ヤマトタケルが白い猪に変した山の神と対峙し、都を目指して死んだ後、抜け出た魂から白鳥となって飛び去った場面である。

画面には「三種の神器」と呼ばれる、八坂の勾玉、草薙剣、八咫の鏡。

勾玉は月を表すものとして、鏡は太陽を表すものとして。

自然は人々に恵みを与えてくれるが、同時に荒ぶる神の象徴ともされてきた。

そして、今に生きる人々の様々な、悩みや苦しみ。

古来から、現代に至るまで、心に生まれた不安要素、すなわちモンスターたち。

画面上部にいる四天王像たちが、人々のなりゆきを見守っている。

これは、苦しみから解放されるのを願う人たちの、祈りの形。

Artist:岡部 仁美 Hitomi Okabe

これまで、自然と人間の関わりをテーマにして制作してきたが、今は現代社会に対する疑問、生きづらさや不安を抱え込みながらも、今を生きる人達。
私達が今をどう生き、向き合い、どこへ向かうのかを考えながら制作をしている。
今の複雑な国際社会、 未来に向けての人々の願い。悲しみ、喜び、楽しさ、怒り。
そういった心に寄り添いながら、絵を描いていきたいと思う。

2016 「大山佳織×岡部仁美 二人展〜水鏡〜」
2018 「日本画グループ展・京都造形芸術大学
    〜糸を手繰るように〜」
    鵬休堂ギャラリー /京都 阪神梅田本店 /大阪
    「画心展」 佐藤美術館/ 東京 
    「画心展 小品展」 東京九段耀画廊 /東京
2020  「月刊美術・美術新人賞デビュー2020」
    入選 フジヰ画廊 / 東京
2022  「MONSTER Exhibition新しい怪獣展 2021」入選
    渋谷ヒカリエ8/COURT /東京 
     Galerie Grand E`terna / フランス・パリ
    「MONSTER Exhibition新しい怪獣展  2022」入選
    渋谷ヒカリエ8/COURT /東京
    「Brain Brunn  GALLERY ART AWARD 2022」入選
    Brain Brunn GALLERY /東京
2023  「Brain Brunn GALLERY ART AWARD 2023」入選
    Brain Brunn GALLERY/ 東京
    「永井画廊 公募 日本の絵画2022」入選 
    永井画廊公式HPにて作品公開
2024  「岡部仁美 mini個展 ええじゃないか」
    Brain Brunn GALLERY 
    1Fミニギャラリー・ Lil brunn GALLERY /東京


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