小林 正英


「逃げる」
ワイヤー、針金、粘土、革

「ひと」には特定の天敵はいないため、自らを最強の動物であると思い込み、警戒心もなく過ごしています。
しかし、一たび、怪物=MONSTERに出会えば、すぐにその弱さをさらけ出すに違いありません。
恐怖を感じ、なりふり構わず逃げるはずです。
しかし、そのような生き物としての弱さ、みっともなさは「ひと」の面白い一面であると思っています。
今回の作品は、「逃げる」という場面を表現しています。
「逃げる」とは、すなわち、自分には手に負えない脅威=怪物に捕まらないように、
追って来るものの力の及ばない所に身を置くということです。
俯瞰すれば、動物の群れが天敵に襲われ、散り散りに逃げていく様にも似るでしょう。
そして、その時、ひとびとはどのような思いがめぐっているのでしょうか。



小林 正英
私がつくるのは、主に「ひと」型の立体です。
ある瞬間やある場面における「ひと」の行動や表情を表現したいと思っています。
「ひと」のそれぞれの思惑や志向はバラバラですが、ひとつの集団でもあります。
私も毎日、集団の一人として行動し、何かを思い、生活を送っています。
毎日、すれ違う人々もそうでしょう。
何かを思っている人々とすれ違っています。
その人々が制作のインスピレーションとなっています。