満尾 洋之


東都喜怒哀楽図
岩絵具、水干絵具、胡粉、墨、膠、麻紙

「境界状態」にある場所はどこか

東京五輪などに向けた再開発で、建造物が増殖し続ける世界有数の大都市東京を、謂わば“Monster”に見立てました。また、そこに集う無数の人々の感情の大きなうねりも、一個の“Monster”であると捉えました。

私たちの生活空間には、「境界」の性格をもつ場所が様々に存在しています。 私たちが認識するウチとソト、あるいは境目の意識は多様なものです。 街中の橋や交差点、地下鉄の階段家の玄関やトイレ、あらゆる場所が「境界」であると認識できます。 そうした「境界」的な性格をもつ場所の向こう側から、怪しげなものが私たちの生活空間に表出したとしたら、どのような絵画的図像になるか表現しています。

私は何か絵を描くとき、まず自分が、それを面白いイメーだと感じるかを第一に考えます。例えば、昔から連綿と描かれ続けている図像と、近現代的な風景をひとつの画面に落とし込んだ“ダブルイメージ”は、想像すると妙に楽しく感じられます。私の作品を見て、結果的に鑑賞者の皆さんも楽しんでいただければ幸いです。



満尾 洋之
 【経歴】
1980年 千葉県茂原市出身
2005年 東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業
2007年 東京芸術大学大学院美術研究科修士課程日本画専攻修了
現在、絵画団体等無所属

【個展歴】
2009年『満尾洋之個展-あやかし-』アートスペース羅針盤(東京・京橋)
2013年『満尾洋之個展-東京リミナリティ-』アートスペース羅針盤(東京・京橋)
2016年『満尾洋之個展-境界状態-』ちばぎんひまわりギャラリー(東京・日本橋)

【企画展・公募展・グループ展・イベント等参加歴】
2009年『三菱商事アートゲートプログラムVol.5』三菱商事ビル(東京・丸の内)
2009年『松戸アートラインプロジェクト2010』旧原田米店(千葉・松戸)
2010年『TASTING ART EXHIBITION』阪急百貨店メンズ館(大阪・角田)
2011年『日本画タイムスケイプ-帰還と出発-』戸定邸(千葉・松戸)
2011年『日本画二人展・龍のいる街、いない街』アートスペース羅針盤(東京・京橋)
2012年『ビエンエンナーレうしく2012』牛久市生涯学習センター(茨城・牛久)
2012年『アートアワード・ネクストVol.2』東美アートフォーラム(東京・赤坂)
2014年『いちはらアート×ミックス』旧里見小学校美術室(千葉・市原)
2016年『和のあかり展』目黒雅叙園(東京・目黒)
2017年『いちはらアート×ミックス』市原湖畔美術館(千葉・市原)

※その他、展示、イベント参加多数

Web https://mitsuohiroyuki.tumblr.com