木村 桃子


化けもの
(樟)
身体から伸び、生えてくる体毛は自分の身体が生み出して繋がっているのにも拘らず、毛先に行くほど「自分の一部」から遠のいていくように思います。
仮面を被るという行為も、何かに成り代わってしまい、「自分」という存在を曖昧にします。
女性や女体にとって着飾る、化ける、偽る事はその身体に貼り付いて剥がれない文化であり、彼女達はあやふやな自意識を纏って生きているのです。
日本的な要素を含んだ図像を取り入れてモチーフにして制作しています。
異形性を含んだ人体は化け物や怪物のようにも見えるでしょう。


MomokoKimura
木村 桃子 Momoko Kimura

1993年東京都生まれ。
武蔵野美術大学大学院造形研究科修士過程美術専攻彫刻コース在籍。
2017年5月武蔵野美術大学五賞 清水多嘉示賞受賞。

主な展示、活動
2013年 小平アートサイト2013 会いに来る美術(小平市 展示)
2014年 open atelier (東大和市 アトリエ展示)
2015年 小平アートサイト2015 異彩(小平市 野外展示)、華動ー空間と畳に下りた縁ー(自由が丘古桑庵 パフォーマンス参加)
2016年 華の在る間に二日酔い(稲荷町cafe&bar Kinack インスタレーション展示、パフォーマンス参加)、Still Present(稲荷町cafe&bar Kinack 個展)
2017年 武蔵野美術大学卒業・修了制作展(武蔵野美術大学)、東京5美術大学連合卒業・修了制作展(国立新美術館)


西尾 侑夏


蜃気楼
(キャンバス、アクリル、油彩)
蜃気楼を作り出すといわれる伝説の生物である「蜃」は、古代の中国と日本で伝承されており、巨大な蛤が気を吐いて楼閣を作り出す説があります。
今回の作品は、蜃そのものを龍として捉えました。気は私達の身の回りにも潜んでいます。
身の回りに潜んでいるものを私達はどういう風に捉えて来たのでしょうか?
そういったマクロな存在に対する畏怖をテーマに制作しました。



西尾 侑夏 Yuka Nishio
 〜主な活動・受賞歴〜
多摩美術大学 絵画学科油画専攻 3年生
2017 NPO法人 芸術・文化 若い芽を育てる会 スポンサー賞
2017 池袋アートギャザリング IAG AWARDS 2017 準入選
2017 中国 福建省 福州にて中国美術学院の唐明修教授と
    漆アーティスト施鹏程氏に漆絵技術を教わる
2017 中国 福建省 福州にて滞在制作
2016 汐留駅地下歩道「汐留ストリートフェスティバル 柱コンペ」
2016 汐留駅地下歩道 「汐留ストリートフェスティバル」 個展
2016 中国 福建省 福州にて絵画制作
2014 第21回町田市美術協会 市展 「生きる風景」特別・三橋國民賞


佐藤 弘隆


時空概念・裏切り(さらなる期待)
(キャンバス、油彩、金粉)
切れ目の入ったモノクローム絵画で知られる20世紀イタリアの芸術家、ルーチョ・フォンタナの《空間概念・期待》シリーズをサンプリングし、日本の伝統的な修繕技法「金継ぎ」で切り傷を修復しました。本来否定的ニュアンスをもつ傷跡ですが、金継ぎにおいては「景色」として肯定化され、楽しまれます。それは「不足」の中に美を見出す日本固有の美意識に根ざしています。
私はフォンタナの”切り裂き”を怪獣の爪痕に見立て、「破壊」や「攻撃性」を象徴するイメージとして借用しました。戦争や自然災害—。世界は破壊や傷跡に満ちています。度重なる震災、隣国から飛んでくるミサイル、世界中で起こるテロリズム。傷跡は絶えず増殖しています。金の修復痕は、そうした「破壊」を克服する肯定的な精神性を反映しています。



佐藤 弘隆 Hirotaka Sato
1993年新潟生まれ。
富山大学芸術文化学部デザイン情報コース卒業。
富山大学大学院芸術文化学研究科修士課程在学。
イタズラに近い実践を通して、他人の身体や行為に“寄生”し、内在する物語を変化させる作品を制作する。時間・空間を超えた「他者」との関わりについて探求している。コンピュータや電子機器を用いた動的な表現から、絵画や彫刻など古典的で静的な表現まで横断的に扱っている。

2016年 「富山大学芸術文化学部 卒業・修了制作展 GEIBUN8」高岡市美術館 / 富山
「金屋町楽市inさまのこ」藤田家 / 富山
「ART SESSION 2016」 Kawasaki Factory / 神奈川
2017年 「院生展」geibungallery / 富山
「池袋アートギャザリング IAG AWARDS 2017」 準入選
Web http://sato-hirotaka.com


久保 俊太郎


オキシトシン
(和紙、アクリル)
ペットと人(飼い主)の関係を題材に、「愛情」を鮮やかなリボンが絡まった怪物として表現した。
強い愛情は対象を守ると同時に、その身を縛り動けなくさせる。
着せられた鎧と武器を手に戦うペットの兵隊は、勝ちも負けもない終わりのない戦いの中でいつまでも大切に守られ続ける。



久保 俊太郎 Shuntaro Kubo
1986年生まれ
2010年 武蔵野美術大学大学院 日本画コース修了
ペットや家畜など身近な動物を武器や鎧で武装させた作品を制作。

Web http://kuboshuntaro.com


梶谷 令


解放
(デジタルプリント(ジクレー)、ジェルメディウム、コピック)
霊や怪物というと、怖い想像をするのが、人々の心によくあるところのイメージだと思います。
私が一貫して持ち続ける幽霊像・怪物像は、怨念や苦痛、恐怖からことどもを「解放」するものとしての幽霊(怪物)です。
 私は小さい頃からよく水に関する夢を見ました。舞台としては海が多く、実際、海辺に立って一人大海原を眺めていると、ついそちらへと誘われ、一歩二歩と足を進めそうになりました。その頃の私にとって、それは前進でもありました。
 夢の中では自由でした。そして実際、無限とも思える真っ暗な海へ身を投じました。夢の中で私はいつも悪霊のような存在でした。それは現実生活の写しだったのでしょう。日々を生きることが怖く、人々を避けるように海や池の中を泳ぎつつ、自由に泣き続けました。するとそこには、走馬燈のように、今までに出会ってきた人々の肖像が、次々に浮かんでは消えていくのでした。
 夢では、どんなに泣いても涙は水に溶けて海と一緒になってしまいます。海をあてどなく泳ぎ続ける中で、私の胸には大きな苦痛と同時に、いつしかこの悪夢も終わるのだという根拠のない自信のような気持ちが芽生えたのも確かでした。
 或るとき、私は自分が、感情を浄化するように歩みを進めていることを自覚します。夢の中で、何人もの怪物が目の前を過(よ)ぎるのですが、彼らは、見た目の恐ろしさからは想像できないことに、その実、光を目指していたのです。苦痛や恐怖に沈み切ることなく、それこそ井戸の底から這い上がる貞子のように足掻いているのでした。怪物は人間を見つめます。怪物らは執拗に一つの認識を獲得しようとしていて、人間の存在を深追いします。ただ怪物たち(彼、彼女と云ってもいい)にとって、人間を傷つけることが存在の目的ではありませんでした。怪物たちは人間を知ることで、苦痛を超克(ちょうこく)しようとしました。なぜならまだ自分が、人間であることを信じ、自分の生きるこの世界を信じていたからです。怪物たちもまた、かつては人間だったのです。
 怪物たちにとって、怨念や苦痛は水に溶かすものでした。そしてそれは、彼らなりの作法でした。涙は目を凝らさずとも透き通っています。水にいとも簡単にほどけてしまう涙のこの透明度は、一体何が、如何にして透明だったのでしょうか。怪物も私たちも、その点は一緒でした。
 生きることは、どうして何もかも、自分で超えてゆかなければなりません。自分で抱えて、自分で見つめ、自分の両手で抱きしめなければ、いつしか縋りどころなく零れ落ちてゆきます。
 私はそのために強くなりたかったのです。大きく、包み込むような強さが欲しかった。そして、目の前の誰かのために強く生きたかったのでした。そのためか夢で出会う怪物たちは、もとの小さな人間の姿を失って、時折、身体の非常に大きなものがありました。まるで巨大な建造物かのように君臨するその顔は、いつも変わらない眼差しで私たち人間を見つめていました。
ある日、夢の中で私は水の外にいました。そこはもう、いつも居た水の中ではありませんでした。一人の人間として海岸に立ち尽くした私は、遠くに浮かぶ顔を眺めていました。あの顔は、きっと待ち受けていたのです。顔は怨念や苦痛を一身に背負い、憔悴仕切っていました。だが彼は冷静に云うのです。「もしもこのまま、これからが苦痛に満ちた日々だとしても、あなたは生きていく限り、心して向き合わなければならない。」
 私は顔が静かに燃えるのを呆然と見ました。遠くで音もなく燃えていたのを見ていたのは、もしかしたら私一人だけではなかったかもしれません。海岸にはほかにも大勢の人間が居て、彼が燃えるのを見守っていて、私と同じように立ち尽くしていたのです。それは私のみならず、ほかのだれかにとっても、普遍的な景色であったかもしれません。とにかく、私たちは解放されたのです。もう二度と、過ちに満ちた日々を、失敗に満ちた日々を振り返らないように、出来事から解放されたのです。



梶谷 令 Ryo Kajitani
多摩美術大学大学院博士課程 在籍
Present Ph.D. Student in Tama Art University (expected to graduate 2019)

展示空間における作者・鑑賞者の相関と分類に関する試論的考察
―ハイデッガーの『芸術作品の根源』に基づく存在論解釈学を手掛かりとして―
Tentative Assumption about The Artist-Viewer Relationship and its Classification at Exhibition Space
– Based on Heidegger’s “Der Ursprung des Kunstwerkes” Existence Interpretation as the Clue –

Web:https://www.ryokajitani.com


Heronobu

Ego in side
(C-print、アクリル板)
フォトコラージュは複数の写真の1部が集まり1つの作品が完成します。
私は人間も同じだと考えています。
いろんな人と考えをシェアーしたり違う環境で思わぬアクションに遭遇したり1つ1つの出来事がパズルのように自分の価値観や判断基準が形成されます。
色々経験を得て皆様方の中に生まれ形成されているモンスターを私の作品を通して確認してみてください。

そのモンスターは皆様にとってどのようなモンスターなのでしょうか?
私のモンスターは自分の道を切り開き私の願う場所へ連れて行ってくれる存在だと確信しています。



Heronobu

人は日々進化し退化している。
人と気持ちをシェアーしている時、食事をする時、笑う時、ニオイや空気を感じる時
何気ないアクションが自分を造りだし創造して行く。
それは一つの宇宙でありファッション私はそう思う。

instagram heronobu_collageler
ttp://odio-evolution-revolution-ht.jimdo.com/

Exhibition

2017
「Monster Exhibition 2017 IN NY」hpgep GALLERY NEW YORK( NY)
「Monster Exhibition 2017」渋谷ヒカリエ8/COURT(TOKYO)
「 Independent TAIPEI 」松山文創園區1號倉庫/ (GroupExhibition/TAIWAN)
「 Discover The One Japanese Art 2017 」Menier Gallery/ (GroupExhibition/LONDON)
「 ROOM 展 」BALLOND’ESSAI GALLERY/ (GroupExhibition/TOKYO)
「Graphic Art exhibition 2017 February」RECTO VERSO GALLERY/ (GroupExhibition/TOKYO)

2016
「TOKYO DESIGN WEEK」明治神宮外苑 / (GroupExhibition/TOKYO)
「ACT ART COM AAC Fresh!! 」The Artcomplex Center of Tokyo/ (GroupExhibition/TOKYO)

2015
「MONSTER Exhibition 2015 in NY」J-COLLABO (GroupExhibition/NY)
「MONSTER Exhibition 2015」渋谷ヒカリエ8/COURT (GroupExhibition/TOKYO)

2012
「CREUSET」ESPACE DES ARTS SansFrontieres (GroupExhibition/PARIS)
Artist in Residence Program
2012 Artist-In-Residence Program,ESPACE DES ARTS SansFrontieres(PARIS)


岩田 明


花骸(hanamukuro)
(樹脂粘土、スチールワイヤー)
美しく香気を放ち咲き誇っていた花々も、やがて朽ちていく。記憶の中に積層した美しい花々フォルムは一つの骸(むくろ)として、私の中で新たな造形(Monster)となった。



岩田 明 Akira Iwata
日本グラフィックデザイナー協会会員
二科会デザイン部会員・審査員
名古屋スクール・オブ・ビジネス講師


吉森 むつこ


人類のモンスター”核”~We can`t see Nuclear~
(焼成陶土)
原発を続々と再開している日本政府。それを静かに受け入れている私たち国民。
もしも、この放射能が目に見えたなら?
人や生き物、自然環境に与える影響を明らかに示すことができたなら?
2011年以来、核を前にしては、人がいかに無力であるかを思い知ったと言うのに、
せめて手に負えない核をこれ以上増殖させない手立てを打つべきではないか?
そんな事を思いながら、私は大小5つもモンスター”核”を作ってしまった!
まったく、手に負えないモンスターなのです。



吉森 むつこ Yoshimori Mutsuko
1963年、大分県臼杵市生まれ。
絵を描いたり立体を作る時間は、私には「考える時間」です。
はじまりは、「これはなんだろう?」「どうして?」です。、
何でもない毎日のようですが凄いことが起きていたりします.
そんな凄いことを乗り越えようとする時、エネルギーは全開!です。
感情さえ飛び越えて、あらゆる力であらゆる能力を出し切る、そんなことに触れると
つくらずにはいられないのです。

Facebook: よしもりむつこ


しょうじ こずえ

お帰りさま
(木彫(楠)、ペン、アクリル、布)
私は、生きています。
生かされています。

6年前に私の故郷は波にのみ込まれました。友人も死にました。子供たちもお年寄りの方も、知ってる人、沢山死にました。

どんなに神様にお願いしても、どんなに強く願っても、死んだ人を甦らすことはできない。
生かされた自分ができること、私にしかできないことは
「五感で感じる”思い”を形にすること」
そして「生み出し続けること」

犠牲者は10000人以上。
行方不明者は未だ2000人以上。

お家に帰れず、さ迷い、漂ってる魂が一時でも休める場所を、という思いで『お帰りさま』を作りました。
気休めにもならないかもしれないけど、
どうか迷子の魂が、お家に帰れる日が訪れますように。



しょうじ こずえ Kozue Shoji
・1988年生まれ
宮城県山元町出身
幼少期「絵画教室 金星堂」で美術に触れる
2007年 宮城県仙台西高等学校 卒業
東北生活文化大学 生活美術学科 入学
2011年 東北生活文化大学 生活美術学科 卒業

個展
2011年 「しょうじこずえのてんらんかい~大好きなクロへ~」中本誠司現代美術館/仙台
2013年 「しょうじこずえのてんらんかい」メリラボ/仙台
2015年 「しょうじこずえのてんらんかい~クロとゆかいななかまたち~」猫専門店またたび堂/仙台
2017年 「しょうじこずえのてんらんかい~わたしのいのちは目のかなた~」 Hideharu Fukasaku Gallery/東京 六本木

受賞歴
2010年 「第37回大美学科内コンクール」 最優秀賞/中本誠司現代美術館賞
2011年 「第43回卒業制作展」 買い取り賞
2016年 「見参-KENZAN-2016」 オーディエンス新人賞

アートフェア
2013年 「SNIFF OUT 2013」大阪
「ULTRA 2013」青山
「テグアートフェア」韓国
2013年~16年 「YOUNG ART TAIPEI」台湾
2017年 「EXPO Contenprary」ロサンゼルス

Web https://kozuzu9696.jimdo.com


ぽぽぽ本舗



(毛糸、レース糸、ワイヤー、綿)
 厄(わざわい)というものが形を持っていたとしたら、まだあの日、私たちはどこか納得できたのではなかろうか。
突如として降りかかってくる災厄、逃れられない恐怖、思い知る己の無力。
すべて形を持たないものであったけれど、もしあれらに形を与えられたら、もしあれらが見えるものであったなら、声が聞こえて手で触れることができたなら。
もし。



ぽぽぽ本舗 Popopo Hompo
あみぐるみ作家。
海洋生物などを中心に制作。
・2003年以降、日本あみぐるみ協会主催あみぐるみコレクション参加。
・2012年以降、デザインフェスタに数回出展。
・2014年、水戸市K’s Lively forestにて初個展「ぽぽぽ海産展」。
・2014年、奄美大島にてAQUART2014参加。
・2014年以降、N.Y. RESO BOXでのWorld Amigurumi Exhibition毎回参加。
・2016年、第40回日本ホビー大賞ユニーク賞。
・2016年、共著『多肉植物のあみぐるみと仲間たち』(辰巳出版)
・2017年、(株)イシワタより動物園水族館向けマスコット商品「amis(アミーズ)」シリーズ発売開始(予定)。企画、デザイン、監修。
・日本あみぐるみ協会会員。
・日本手芸普及協会認定かぎ針講師。

Web http://www.popopohompo.com